男女ともに人気のエレガントなブランド「ジバンシィ(GIVENCHY)」。ファッションだけでなくコスメや香水も手掛けているフランス・パリの有名ブランドですね。
香水はエレガントさを追及し、洗練されたパッケージやボトルだけじゃなく、香りも上質。ジバンシィ氏と互いに影響を与え合ったオードリー・ヘップバーンのイメージもあってか、レディースのイメージが強めですが、メンズも展開しています。
今回はそんなジバンシィを代表する人気の香水を、レディース・メンズ別に厳選してピックアップ。まずはレディースから、そしてメンズへと続きます。
最初にブランドルーツにも触れておきましたので、興味がある方はこちらもチェックして知識を深めて下さいね。
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ジバンシィのブランドルーツ
ユベール・ド・ジバンシィによって設立されたブランド。氏は少年時代の1937年に行われたパリ万博で、そこに展示されていた衣装に心奪われデザイナーを目指すことになります。
1952年にブランドを設立、1955年に発表した「シュミーズ・ドレス」が革新的なドレスと称賛され「モードの神童」と呼ばれるようになりました。
ブランドの特徴を一言で表すなら「エレガント」。貴族のような洗練されたものにカジュアルさを融合した斬新なデザインで、誰にでも着こなせる普段着のエレガントを定着させました。
ジバンシィ氏は「身に着けるものでエレガントになるのではなく、どう身に着けるかでエレガントになる」という言葉を残しています。それを象徴するような存在がオードリー・ヘップバーン。当時の女性のイメージを払しょくする、オードリーの自分の意思を持った活動的な生き様が、ブランドのコンセプトとよく合いました。
映画の衣装を手掛ける中で両者は知り合い、もともとオードリーがジバンシィ製品を愛用していたことから親交が深まり、結婚式の時にもそのドレスを着用しています。
オードリーは香水もジバンシィを愛用しました。ジバンシィ氏が1957年にオードリーに捧げる香水として「ランテルディ」を作りました。これを気に入ったオードリーが「わたし以外は使っちゃダメ」と言ったところから、製品名の「ランテルディ:禁止」が付けられたと言われています。
このように、ジバンシィとオードリー・ヘップバーンは、ファッションだけでなくフレグランスでもお互いに影響を与えあった重要な存在だったんですね。
ジバンシィの人気レディース香水
ランテルディ オーデパルファム
1957年にオードリー・ヘップバーンのためにつくられた、ジバンシィ最初の香水。その作品が約60年の年月を経て、2018年に現代版としてリニューアルされました。
この名前の由来ですが、オードリーがこのフレグランスをとても気に入って「私以外は使用禁止」とたわむれに言ったところから、フランス語の「禁止」を意味する「ランテルディ」の名付けられたと言われています。
映画衣装だけでなくプライベートでも親交があった二人の関係を語る上で必須の作品ですね。
この2018年版は、普遍的な価値観を尊重しながらも、新しい自分を手に入れるスリルを楽しむことコンセプトにした、現代の女性に向けた作品。このシリーズの顔としてルーニー・マーラが起用されています。
トップからラストの区別がないタイプ。スッキリとしたフルーツ系の甘さ、ホワイトフラワーのエレガントで芳醇なフローラル。そこにパチュリ・ベチバーでウッディが加わり、女性の色気が見え隠れ。
オリジナルが持つクラシカルな側面も残しつつ、現代の女性に合うエレガントさと大胆さを組み合わせたフレグランスです。
ボトルはオリジナルをオマージュしたデザイン。角に丸みを帯びたスクエアボトルで、首の部分に黒いリボン。そこに4Gのロゴが入っています。より現代的になったボトルも人気の理由のひとつ。
ランテルディの口コミ
ランテルディ オーデトワレ
2019年にはオードトワレバージョンも発売されました。ボトルの首のリボンの色がシルバーに変わっています。
ランテルディオーデパルファムと比較して、香りそのものは同じですが、やや軽めで薄く、ふわっと柔らかい香りに仕上がっています。なのでカジュアルなシーンでも使いやすくなっています。
ランテルディ オーデパルファムの魅惑的なコントラストはそのままに、より軽やかで可憐なオーデトワレ。
まばゆい光をたたえた純白の花。オレンジフラワーとチュベローズの透明感溢れるホワイトフラワーの、誰もが体験したことのない香りのパラドックス。
ベチバーとパチョリのうっとりするような奥深い香りがホワイトフラワーをまるで玉虫色に輝くような香りへと変貌させます。
ホワイトフラワーノートとアンダーグラウンドノートの柔らかな融合。相反するコントラストが大胆不敵なフェミニニティを沸き立たせます。
「ランテルディ オーデトワレ」 それは新たなスリルへのライセンス。
オードモワゼル フローラル
GIVENCHY(ジバンシイ) ジバンシィ オードモアゼルフローラルEDT 50ml
『オードモワゼル』のアレンジバージョンとして、2014年に発売された作品。オリジナルはシックなシトラス&ローズでしたが、『オードモワゼル フローラル』はもっと若々しい甘さで、フェミニンな魅力を感じさせてくれます。
- 香調:フローラル、フレッシュ、フルーティ
- トップノート…ペアー・ウォータリージャスミン
- ミドルノート…ワイルドローズ
- ラストノート…ブロンドウッド・ムスク
フルーティにワイルドローズの瑞々しいフローラルと柔らかいムスクが加わり、ロマンティックで洗練された香りに。嫌味のない万人受けするフェミニンに仕上がっています。癖がないのでいろいろなシーンで使えます。
オードモワゼル フローラルの口コミ
プチサンボン
高級子供服ブランドの「タルティーヌ・ショコラ」とコラボでつくられた、世界初のベビー用香水。ベビー用まで作ってしまうなんて、さすがフランスですね。
ベビー用ではありますが、その爽やかさ・清潔感から女子高生で人気になり、1995年には輸入香水No.1を記録したほど。1987年発売(日本では1991年発売)ですが、今もなお人気が続いています。
- 香調:フレッシュ、フローラル
- トップノート…オレンジ・ビターオレンジ・シシリアンレモン・ミント
- ミドルノート…・ジャスミン・スズラン・ハニーサックル
- ラストノート…西洋スギ・ムスク・オークモス・ガルバナム
フレッシュなシトラスノートから始まり、ミドルノートでは優しいフローラルが包み込みます。ラストノートでは落ち着きのある木々の優しさに包まれます。
柑橘系がやや強めに主張して清潔感があり、周りに嫌がられることはまずないでしょう。
ベビー用ということもあり、香りも強くなく持続も短いです。それが逆に使いやすい、初心者にもおすすめとなっています。アルコールフリーなのもいいですね。
出産してから香水を控えていた母親が、「これなら!」と子どもと一緒に付けたり、母親の化粧品に興味を持ち始めたお子様にプレゼントしたりと、お子様中心の生活スタイルの方に重宝されています。
フレッシュで若々しいので、中高生のデビューで選ばれることも多いです。大人世代でも愛用者がいて、汗をかく季節や仕事時に活用されています。爽やかで不快感を与えることもなく、持続時間が短い分必要以上に強くないので、苦手な人にはありがたいですね。
プチサンボンの口コミ
ジャルダン ダンテルディ※廃盤
ジャルダン ダンテルディは2006年発売ですが、すでに廃盤のため、残念ながら在庫がなくなり次第終了となります。廃盤を惜しむ声がたくさん上がっていることから分かるように、一世を風靡したフレグランスです。
もともと、上で紹介した『ランテルディ』を現代風にアレンジして、アジアでのリミテッドバージョンとして展開されました。そのためか欧米ではほとんど取り扱いがありません。ヨーロッパ市場がないから廃盤になったのかもしれませんね。
ランテルディは「禁止」という意味でしたが、ジャルダン ダンテルディは「禁じられた庭」というような意味になります。庭という単語から連想される通りに、箱は花や葉っぱが描かれていて、ボトルにも花が刻まれています。
- 香調:フローラル・フルーティ・グリーン
- トップノート:クランベリーリーフ・梨・キウイ
- ミドルノート:ピンクベリー・ワイルドローズ・ピーチフラワー
- ラストノート:ソーラーアコード・ワイルドオーキッド・サンダルウッド
クランベリーリーフに梨とキウイが合わさり、甘酸っぱいフルーティとすっきりとしたグリーンなトップノート。ミドルノートではピンクベリーに、ワイルドローズとピーチフラワーが重なり、ガーリーとエレガンスがバランスよくブレンドされています。ラストノートではしなやかなフェミニンさを感じさせます。
1957年に発売されたオリジナルのランテルディはしなやかな中にも芯のある印象でしたが、ジャルダン ダンテルディはモダンにアレンジされているだけあって、もっとナチュラルでや柔らかく仕上がっています。
ジャルダン ダンテルディの口コミ
ジャルダン プレシュー
エレガントな庭園でのティータイムを味わえるような優美な紅茶のフレグランス。
- トップノート…マリーアントワネットティー・ブラックティー
- ミドルノート…ターキッシュローズ・サンバックジャスミン
- ラストノート…ブロンドウッド
マリーアントワネットティーとは、ベルサイユ宮殿のそばにある王立農園で採られた、バラの花やアップルを使ったセイロンティーのことです。貴族の愛する格式高いお茶を使ったトップノートに、上品なフローラルのミドルノート。優しく柔らかい香りです。
紅茶の爽やかさにローズが可愛らしくブレンドし、ティータイムをのんびりと過ごすようなリラックス空間を感じさせます。
香り自体は強くないので初心者でも使いやすくなっています。持続時間は短めですが、初心者には使いやすいのではないでしょうか。慣れてきたらオートマイザーに入れて持ち歩いてもいいですね。
ジャルダン プレシューの口コミ
アマリージュ
ジバンシィ創立40周年記念でつくられたフレグランス。アムール(愛)とマリアージュ(結婚)を組み合わせてつくられた名前で、幸せな気持ちにさせてくれるフローラルの芳香です。
- トップノート…ネロリ・ローズウッド・スミレの葉・マンダリンの葉
- ミドルノート…ガーデニア・ミモザ・カッシー・イランイラン・レッドフルーツ
- ラストノート…カシミランド・アンバー・ムスク・バニラ・トンカビーン・ベチバー
華やかさと知的さ、そしてほんのり官能的な雰囲気もブレンドされています。甘さはそれなりにありますが、くどくならずに周りに不快感を与えてしまうことはないでしょう。
アマリージュの口コミ
エクラ プレシュー
数量限定で発売された作品。
- トップノート…ルバーブカップケーキ・マンダリン・バイオレットリーフ
- ミドルノート…サンバックジャスミン・ターキッシュローズ・ヒヤシンス
- ラストノート…トンカビーン・サンダルウッド・パチュリ
カップケーキにマンダリンが合わさった、フルーティな甘いトップノートで始まり、ジャスミン・ローズのフローラルへと広がっていきます。ラストは甘さの余韻を含んだ、優しくやわらかな印象に。
街が放つ輝かしい光や、心をワクワクさせるスイーツをイメージして作られました。みずみずしく爽やかな甘さのローズ系フレグランス。
イレジスティブル オーデパルファム
ジバンシイ イレジスティブル オーデパルファム (35mL)
2020年5月15日に発売された新作で、コンセプトは「ありのままのあなたのための香り」。背伸びをしなくてもいいよ、と言った意味が込められているのでしょうか。
公式には以下のように説明されています。
愛くるしくてエレガント。すべての人を虜にしてしまうフレグランス「イレジスティブル オーデパルファム」。
自由奔放でわがままで贅沢。それでいてとびっきりチャーミング。すべての人を虜にしてしまう香り。 英語で「あらがえない」を意味するその名前は、一度聞いたら忘れられない印象的な響きを持っています。
甘く魅惑的な香りで、あなたが若く、そして自由であることを思い出させてくれる。
イレジスティブル オーデパルファムは、ありのままのあなたのための香り。
常に完璧でなくては、という強迫観念に疲れてしまった女性たちを、ジバンシイは解き放ちます。私たちはもっとわがままで、自分らしくいて良いのです。
ジバンシィの人気メンズ香水
アンサンセ ウルトラマリン
ジバンシィのメンズフレグランスと言えばコレ!というくらいの定番です。1995年発売で、当時の若者に大流行。ブルーフレグランス・マリンノートというジャンルを広めたパイオニア的な存在です。
何事にも束縛されない自由な男性をテーマに創られました。ですがその爽やかな香りは女性にも好まれ、女性愛用者もたくさんいます。ユニセックスのジャンルを定着させたフレグランスとも言われています。
- トップノート…ベルガモット・ウォーターフルーツ・ガルバナム・シクラメン
- ミドルノート…ミント・ローズ・カルダモン・マダガスカルクローブ・セージ
- ラストノート…シダー・オークモス・ベチバー・タバコ
まるで水しぶきのような爽快感・透明感から始まり、クールでありながらも生き生きとした力強さを持つ香りへと変化します。
爽やか・クールな印象でオフィスでもプライベートでもTPOを問わない使いやすさ。発売当時に香水デビューした男子中高生が、20年以上たった今でも使っているほど。年代を問わず、性別を問わず使いやすい作品です。
アンサンセ ウルトラマリンの口コミ
π(パイ)
甘さがありながらもスパイシーさがある、男性のエレガントを引き出す香水。「π」という無限に続くその数字の神秘さで、無限に広がっていく魅力を表しています。
- トップノート…バジル
- ミドルノート…ナインニードル
- ラストノート…アンフィニウム
フレッシュなトップノートから強さと繊細さを併せ持つミドルノート、ラストノートでは温かさや官能に。柑橘系・ハーブ系・ウッディ・バニラがブレンドされて広がる不思議な魅力を持っています。
ただ単に甘いだけではなく、高貴な雰囲気。男性の色気が存分に演出できるので「男性からこの匂いがしたら理想」という声があります。
π(パイ)の口コミ
キセリュズ ルージュ
1996年発売の、知る人ぞ知る隠れた名香と言われるメンズ香水。爆発的な人気になったわけではないので、周りと被るのを避けたい人にはおすすめ。
- トップノート…クンカット・カクタスフレッシュ・タラゴン、など
- ミドルノート…シダーリーフ・レッドペッパー・アフリカンゼラニウム、など
- ラストノート…サンダルウッド・シダー・アンバー、など
グリーンとシトラス、次第にスパイスが顔を出します。ゼラニウムの華やかさを経由し、品のウッディへと移り変わります。
持続も長く香りも強め、特にトップノートが強めの傾向なので、ここで好き嫌いが分かれる傾向があります。付ける時の量や場所は注意が必要ですね。
自分の適量を付けられればとても魅惑的。特にラストの甘さを持ったセクシーさが女性から好評で、男性から香った魅力に惚れて自分で使うようになった女性もいます。
キセリュズ ルージュの口コミ
まとめ
今回はジバンシィを代表する人気の香水(レディース・メンズ)をまとめて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
敷居が高かったエレガントな衣装を、一般にも馴染みやすくしたジバンシィ。香水も同じくエレガントでありながら使いやすく、そのフレグランスを身に着けることで知的で洗練された佇まいを演出することができます。
オードリー・ヘップバーンさえも魅了したフレグランス。これを付ければオードリーのような魅力的な人物になれるかもしれませんね。
2018年3月10日にジバンシィ氏は亡くなってしまいましたが、ブランドのクオリティは色あせることなく引き継がれています。
付けやすいものから甘さが印象的なものなど、上質な作品が幅広くそろっているので、ぜひ自分の個性に似合った香りを見つけてくださいね。
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