フランスを代表する世界的ファッションブランドのひとつ「イヴ・サンローラン（Yves Saint-Laurent）」。服だけじゃなくて香水にコスメ、バッグやジュエリーと幅広く展開している人気ブランド。YSLと略されることも多いですね。
イヴ・サンローランのレディース香水は、魅惑的な女性を演出するフレグランス。ボトルもカッコいいものから可愛らしいものまであり、女性の心をつかんで離しません。同ブランドのコスメと併せ使いをしている愛用者も多く、モテを目指す女子に欠かせない「恋コスメ」と定評があります。
また、その陰でメンズも密かに展開されていて、爽やかでおしゃれに漂うそのフレグランスは、長年コアなファンに支持されています。
ということで今回は、イヴ・サンローランを代表する人気の香水を、レディース・メンズの順で紹介していきます。
その前に、まずはブランドルーツをおさらいしてみましょう。
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イヴ・サンローラン（YSL）のブランドルーツ
創立者のイヴ・サンローランは、1936年フランス領ナイジェリア生まれ。17歳でパリに移住しファッションデザイン学校に入学。すぐにその才能を発揮します。3か月のコースが終了するころにＩＷＳ主催のデザインコンクールに応募してドレス部門最優秀賞を受賞します。ちなみにこの時のドレスの縫製をしたのがジバンシィです。
この入賞をきっかけにクリスチャン・ディオールと知り合い、才能を認められます。1954年にディオールの元に入り、後継者として育成されていくことに。3年後にクリスチャン・ディオールが急逝すると、なんと若干21歳で主任デザイナーになります。
プレッシャーに負けることなく素晴らしい作品を輩出し、ニーマン・マーカス賞を受賞するなど活躍をしますが、徴兵のためディオール社を離れることに…。
兵役から離れ体調も回復してきた1961年に「イヴ・サンローラン」を設立。翌1962年に初のオートクチュールを発表、その後1965年にモントリアンルック、1966年にスモーキング、1968年にシースルー、サファリルックパンタロン、と次々に発表していきます。60年代を代表する新しい形のエレガントを生み出した彼は「モードの帝王」と呼ばれるほど。
1978年に、イヴ・サンローラン・ポーテというコスメ部門を設立。今までの常識を突き破る発想は、ファッションだけでなくコスメでも発揮され、世界的なセンセーションとなりました。
既存の規範にとらわれずに、自分自身を自由自在に表現するというイヴ・サンローラン自身の美の哲学が込められた数々の作品は、今なお多くの女性に支持され続けています。
イヴ・サンローランの人気レディース香水
モン パリ（MON PARIS）オーデパルファム
男性からも女性からも「いい匂い」と定評がある香水。特に男性からは色気を感じると好評で、普段は香りに興味のない人でも食いついてくるんだとか。
恋する女の甘くてセクシーなフレグランス。子供っぽい甘さではなく、大人の魅力で男の人にアピールできます。
- 香調：ホワイトフローラル、シプレー
- トップノート…ストロベリー・ラズベリー・ベルガモット・ペアー
- ミドルノート…オレンジフラワー・ジャスミンサンバック・ホワイトピオニー・ダチュラ
- ラストノート…パチュリ・ホワイトムスク・アンバー
トップノートではベリー系の濃厚な甘さが出てきて、ミドルノートではフローラルが顔を出します。ラストノートでは落ち着きのある雰囲気が加わり、官能的に。
オーデパルファムなので、濃厚で持続力があります。腰回りにワンプッシュするだけでほぼ一日持続します。濃い目でもキツイわけではないので、付けすぎなければ不快感は与えないでしょう。
モン パリ オーデパルファムの口コミ
モン パリ（MON PARIS） オーデトワレ
2017年に発売されたオーデトワレバージョン。オーデパルファムよりも軽やかで風通しがいい印象のフレグランス。ボトルデザインもそれに合わせたのか、黒いリボンではなく風通しのいいデザインに変わっています。
- 香調：エアリーフローラル、シプレー
- トップノート：ベルガモット、ブラックベリー、ラズベリー、ピンクペッパー
- ミドルノート：サンバクジャスミン、オレンジフラワー、ホワイトピオニー
- ラストノート：パチュリ、ホワイトムスク、 アンブロ、カシミア
「エアリーフローラル」と香調についているだけあって、甘さが重く出ることなく、さわやかでどこか清涼感があるフローラル。その甘さの奥にどこか色気があるニュアンスを含んでいて、若い世代にも大人の世代にも似合います。
モン パリクチュール（MON PARIS COUTURE） オーデパルファム
2018年に発売されたシリーズ第3弾。オリジナルよりもフローラル、そしてシトラスが印象的になっています。
- 香調：シトラス、フローラル、シプレー
- トップノート…ライチ・ラズベリー・ベルガモット・マンダリン・グレープフルーツ
- ミドルノート…ダチュラ・ホワイトピオニー・ローズ・オレンジフラワ－
- ラストノート…パチュリ・アンバー・ホワイトムスク・カシュメラン
フレッシュジューシーなトップに始まり、華やかで魅惑的なフローラルへと変化。みずみずしさと華やかさと甘さが絶妙に重なり合って、洗練された女性らしさを感じさせます。
モン パリフローラル（MON PARIS FLORAL） オーデパルファム
イヴサンローラン モン パリ フローラル EDP スプレー 30ml
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2019年に発売された、シリーズの第4弾。ワイルドさもありながら清楚さも感じさせ、落ち着きもありながら情熱的でもある、相反する特徴を持った作品。
- 香調：フローラルブルーミングシプレー
- トップノート…ベルガモット・ペアー・ラズベリー・ピーチ
- ミドルノート…ダチュラ・ジャスミンサンバック・オレンジフラワー・マグノリア・ピオニー
- ラストノート…パチュリ・ホワイトウッド・カシュメラン
瑞々しいフルーティーで始まり、高級感ある濃厚なフローラルが加わり、女性的な魅力を出します。落ち着きがある中に甘さがあって官能的でもあります。花の可憐さとウッドの力強さをうまく共存させた、個性的なフレグランス。
モン パリ オーデパルファム アンタンス（MON PARIS EAU DE PARFUM INTENSE）
イヴ・サンローラン モン パリ オーデパルファム アンタンス 90ml
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2020年に発売されたシリーズ第5弾。2種類の甘いローズを加えた、「モンパリ史上最も深く長く香る」作品。
- 香調：フローラル、ウッディ、シプレー
- トップノート…ベルガモット・ペアー・ラズベリー・ブラックカラント・オレンジ
- ミドルノート…ダチュラ・センチフォリアローズ・ブルガリアンローズ・ピオニー・フリージア
- ラストノート…パチュリ・ホワイトムスク・カシュメラン・ベンゾイン・バニラ
ベルガモットやペアーのフルーツが香り立ち、そこにローズやピオニーが咲き誇るフローラルへ。特に2種類の希少価値が高いローズが官能的に優しく漂います。ラストに近づくにつれて出てくる落ち着きのあるウッディがローズを際立たせて深みのある余韻を残していきます。
ベビードール（BABY DOLL）
イヴ・サンローランを代表する香水で、少女と大人の間の可愛らしさとちょっとしたセクシーさを持ち合わせた小悪魔的なフレグランスです。
- 香調：フルーティ、フローラル
- トップノート…グレープフルーツ・レッドカラント・リュバーブ
- ミドルノート…ワイルドローズ・フリージア、ジンジャー
- ラストノート…ムスク・ザクロ・ピーチ・シダーウッド
爽やかさと瑞々しさのあるフルーティなトップノートから、フローラルな柔らかさに少しスパイシーさがあるミドルノートに。ラストノートではムスクやシダーウッドで落ち着きます。
甘いけれどもくどくない、初心者にもおすすめで使いやすいです。こちらも男性受けがよく、「モン パリ」が大人の女性の魅力なら、こちらは少女っぽさを残す女子の魅力を演出するといったところ。デートはもちろん、学校や会社でも活躍しそうです。
ベビードールの口コミ
イン ラブ アゲイン（ IN LOVE AGAIN）
イヴ・サンローランの創作活動40周年を記念してつくられた香水。世界中の女性から評価されている名香です。
- 香調：フルーティ、フレッシュ、フローラル
- トップノート…ビルベリー・グレープフルーツ・グレープ
- ミドルノート…チューリップツリーフラワー・ウォーターリリー
- ラストノート…ブラックベリー・サンダルウッド・ムスク
爽やかさと甘さの中に、ちょっとしたスパイシーさをのぞかせるトップノート。ミドルノートでは爽やかさを残しつつもフローラルが表れ、ラストノートの落ち着いた香りへと続いて行きます。
甘さは控えめですが女子らしさは損なわれていません。上品でわざとらしくない感じが周りから好印象。清潔感があるので会社や学校でも問題なく使えます。
イン ラブ アゲインの口コミ
ブラック OP（オピウム）
フレッシュでありながらミステリアス。情熱的でありながらクール。そういった相反する魅力を備えた奥が深い魅惑のフレグランス。
- 香調：コーヒーフローラル、オリエンタル
- トップノート…ブラックカラント・ペアー・グリーンマンダリンピール
- ミドルノート…ジャスミンティーペタル・オレンジブロッサム・フローラルソーラー
- ラストノート…ブラックコーヒー・ホワイトムスク・ブロンドウッド
ジューシーでフレッシュなトップノート。そこに優しいホワイトフローラルが顔を出します。ラストノートではブラックコーヒーがアクセントにブレンドされて、ゆったりとし雰囲気に包み込まれます。
ブラック OPの口コミ
パリジェンヌ（PARISIENNE）
- 香調：フローラル
- トップノート…ヴィニールアコード・クランベリー・ブラックベリー
- ミドルノート…ダマスクローズ・ピオニー・バイオレット
- ラストノート…パチュリ・ベチバー・カシュメラン・サンダルウッド・バニラ・ムスク
ベリー系のトップノートに始まり、ミドルノートでは高級感のあるフローラル。ラストノートではバニラを感じ、落ち着いた女性の魅力を出現しています。
始めは若々しい印象を与えてくれますが、次第に大人に。ガーリーとフェミニンの側面を持っていますが、甘さの出方の個人差が大きく、若いイメージになる人とお姉さんなイメージになる人とで分かれる傾向があります。
パリジェンヌの口コミ
マニフェスト（MANIFESTO）
- 香調：フローラル、ウッディ
- トップノート…ベルガモット・ブラックカラントの芽。クリスピーグリーン
- ミドルノート…ジャスミン・スズラン・クリーミーアコード
- ラストノート…シダーウッド・サンダルウッド・バーボンバニラ・トンカビーンズ
フローラルにバニラが重なってとてもフェミニン。ウッディもあることから落ち着きのある大人を思わせます。優しさの中にも凛とした部分を感じさせて、それでいてどこか色気もある不思議な香り。
芳醇なバニラにウッディが良い隠し味になって、きつく出すぎることはありません。夏場だと使うのは難しいかもしれませんが、冬場には活躍してくれるでしょう。
ジャスミンやスズランのフローラルも女性らしさを演出し、ただ甘いだけの子供っぽさにならず、大人らしさを感じさせてくれます。やや強めなので、付けるときは下半身や足首にするなど工夫をした方がいいでしょう。
マニフェストの口コミ
リブレ（LIBRE）
イヴ サンローラン リブレ オーデパルファム EDP SP 50ml
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メンズフレグランスで使われるフゼアを、女性的なニュアンスに近づける革新的な作品。発売は2019年です。公式ページではレディースに分類されていますが、サイトによってはユニセックスに分類されていることもあります。
- 香調：フローラル
- トップノート…ラベンダー・タンジェリン・ネロリ
- ミドルノート…オレンジフラワー・ジャスミンサンバック
- ラストノート…バニラ・トンカビーン・ホワイトムスク
男性的なラベンダーと女性的なオレンジフラワーの対比が特徴のフレグランス。ラベンダーから甘みが強調されるように工夫がされていて女性らしさを出します。またそこにオレンジフラワーの瑞々しさのある甘さが加わり、官能的なフローラルに仕上がっています。
ボトルデザインも男性的なスクエアボトルですが、女性的なきらびやかも持っているスタイリッシュなつくりになっています。
イヴ・サンローランの人気メンズ香水
ロム イヴ・サンローラン
クールな爽やかさの中に色気もあって、仕事がデキるオトコに似合う洗練された香り。スッキリとした印象で、上品かつ高級感があります。オンオフ問わず使える万能香水。
- トップノート…ベルガモット・ジンジャー・オゾニックアコード
- ミドルノート…ホワイトペッパー・バイオレットリーフ・バジルフラワー
- ラストノート…ベチバー・シダーウッド・トンカビーン
フレッシュからなるトップノートに続き、グリーンやスパイシーさを感じるミドルノート。ラストノートは落ち着いたウッディノートに。
メンズですが男っぽさが和らいで中性的、女性でも使いやすくなっています。
ロム イヴ・サンローランの口コミ
Y（イグレック） メン
2017年10月27日発売の、イヴ・サンローラン3年ぶりのメンズフレグランス。クラシカルなスクエアボトルに「Y」が施された洗練されたスタイリッシュなボトルでも注目を集めた作品。
- トップノート…ベルガモット・エレミオイル・ジンジャー・ホワイトアルデヒド
- ミドルノート…ジュニパーベリー・クラリセージ・ゼラニウム・ラベンダー
- ラストノート…バルサムモミ・アンバーアコード・インセンス
トップノートはスパイスのきいたフレッシュさで透明感を表し、ミドルノートでは甘さやフローラルがブレンドされながらもほんのりとした苦みのある男性的な印象。ラストノートはウッディスモーキーで野性的な中にも若々しさをブレンド。モダンな男性像を表現しています。
まとめ
今回はイヴ・サンローランを代表する人気の香水をレディース・メンズに分けて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
「モードの帝王」と呼ばれたイヴ・サンローラン。それまでのファッションの常識を覆し、独自の世界観で女性を美しくするアイテムを世に送り出してきました。
その精神はファッションだけでなくコスメやフレグランスにも受け継がれていて、今までになかったような不思議な魅力を持つ作品を多く発表しています。
イヴ・サンローランの香水で、自分だけの魅力を思いっきり表現してみましょう！
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