万人受けするオーソドックスなデザインで、誰にでも着こなしやすいファッションを展開している『ポールスミス(Paul Smith)』。オーソドックスとはいっても、単純でありふれたものということではなくて、しっかりと個性を表現できるデザインで人気です。
そんなポールスミスは香水も手掛けています。ファッションと同じように万人に馴染みやすく、それでいて個性もしっかり出せる品のあるフレグランスがそろっています。
香りというのはどうしても好みが出てしまうので、万人受けするとは言ってもそれなりに苦手な人が出てしまいます。ですが、ポールスミスは苦手に感じる人が少なく、シチュエーション問わずオールマイティに使える傾向です。
たまたま1つの香水がそうなのであれば他のブランドでもよくあることですが、ポールスミスは作品全体を通して「苦手」という口コミが少ないのが特徴的です。まさに万人ウケするフレグランスですね。
初心者の方や、なにか無難な香水を1つ確保したい方にはおすすめできるブランドです。
今回はポールスミスの人気の香水(レディース・メンズ)を厳選して紹介していきたいと思います。強い癖があるわけじゃないけどちゃんと個性も出せるフレグランスを探している人は特に要チェックですよ。
まずはポールスミスとはどんなブランドなのか、そしてその香水にはどんな特徴があるのかを見ていきましょう。
ポールスミスのブランドルーツ
ブランドの始まりはポールスミスが24歳だった1970年です。英国・ノッティンガムに「ポールスミス リミテッド」を設立し、マーガレット・ハウエル、ケンゾーなどを扱うファッションショップを始めました。
その傍らファッションを学び、1976年にはパリ・コレクションに参加できるまでになります。
1979年にロンドンに店舗をオープン。そして1984年には東京・青山店、1987年にニュヨーク店と着実に世界へと進出していきます。特に90年代の飛躍は目覚ましく、衣服だけでなく靴や時計・財布そして香水と取り扱いアイテムを次第に増やしていき、一大ブランドを築き上げます。
そして1991年に英国産業デザイナー賞を受賞、1994年には大英帝国勲章(CBE)を受勲。そして2000年にはエリザベス女王よりナイトの爵位(SIR)を授与され、正真正銘「英国王室が認めるブランド」になりました。同じく2000年に、フレグランスブランド「ポールスミス パルファン」が発表されています。
個性を強調できるそのデザインは、昭和のバブル時代にはポールスミスを持っていることがひとつのステイタスでした。だからといって古臭い存在ではなく、今もなお最先端を走り続けるファッションのパイオニア的存在として君臨し続けています。
余談ですがポールスミスは大の親日家で、1980年代から何度となく日本を訪れています。来日はビジネスだけではありません。
2011年の東日本大震災から一か月しかたっていない、まだ他の外国人が日本から離れて行ってしまう時期に、単身で来日しました。そして同年10月「I LOVE JAPAN」をテーマに、東京でファッションショーを開催するほど日本のことを愛しています。
ポールスミスの香水の特徴
ファッションの特徴が「ひねりのきいたクラシック」をスローガンにしてるように、誰にでも手を出しやすいオーソドックスなものでありながら、ありきたりにならない独自の個性を発揮しています。
香水も同じく誰にでも手を出しやすいものとなっています。そして、爽やかさ・甘さ・スパイシーさ等のバランスがよく、付ける人にも周りで嗅いだ人にも心地よい雰囲気に浸れます。それはまさに礼儀正しく上品・知的で洗練された英国紳士のよう。特に爽やかメンズを表現したい男性に人気です。
ラインナップにはメンズとレディースの両方ありますが、メンズであっても男性を強調しすぎない紳士的な香り。ユニセックスで女性の愛用者も多くいます。年齢を問わず男女ともに受けが良く、プレゼントで贈り合うこともあるくらいです。
このあたりも「ひねりのきいたクラシック」が表現できているのではないでしょうか。
それでは、ここからポールスミスの人気香水をまとめて紹介していきます。まずはレディースから紹介していきます。
ポールスミスの人気レディース香水
ローズ オードパルファム
バラ好きのポールスミスのために、妻がバラを開発しました。その名も「ポールスミスローズ」。そのバラからインスピレーションを受けてつくられた作品です。花を収穫せずに生きた花の香りを科学的に再現する「セントトレック(SCENTTRECK)法」が使われています。
- 香調:フローラル、ローズ
- トップノート…ポールスミスローズ・グリーンティー
- ミドルノート…ターキッシュローズオイル・マグノリアフラワー
- ラストノート…シダーウッド・ソフトムスク
ローズの香りがとても上質でエレガント。バラ好きにはたまらないと言われる新世代ローズフレグランスです。
トップノートは明るいローズフローラル。ミドルノートになるとさらにフローラルが加わりとても優雅な印象に。ラストノートになっても雰囲気を損なわずにムスクの甘さを感じられます。
箱には一輪のバラ、そしてクラシカルでありながらエレガントなボトル。そういった見た目も人気のひとつです。
ローズ オードパルファムの口コミ
ウーマン オードパルファム
【ポールスミス】ウーマン 30ML EDP
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2000年に発売された作品。ピンク色のスクエアボトルがクラシカルな雰囲気をだしつつエレガントさを感じさせます。
- トップノート…クレメンタイン・ブラックカラント・ピンクペッパー・ペアーリーフ・マンダリンオレンジ・ベルガモット
- ミドルノート…フリージア・グリーンティー・スズラン・ローズ・ゼラニウム
- ラストノート…トンカビーン・パチュリ・ベチバー・シダーウッド
元気を与えてくれるようなフルーツから始まり、次第にフローラルでフェミニンな雰囲気に。グリーンティーがアクセントとなって、ただ甘いだけじゃないクールさも出てきます。ラストに近づくと大人っぽさが出て、カッコイイ女性を想わせます。
ウーマン オードパルファムの口コミ
エクストリーム ウィメン オードトワレ
箱とボトルにはブランドのアイコン的存在となっているマルチカラーのストライプが描かれています。レディース版はメンズと違って女性らしいなめらかな曲線で描かれています。
- 香調:センシュアル、フローラル、フルーティー
- トップノート…イタリアンマンダリン・ブラックカラント・フリージア
- ミドルノート…ヘリオトロープ・バイオレット
- ラストノート…アンバー・ムスク・サンダルウッド・シダーウッド
フルーティーとフローラルが重なるトップノートに始まり、ミドルノートでもフローラルが出て柔らかい雰囲気に。ラストノートでは落ち着きと甘さ、そしてスパイシーさもあるので大人な印象に。
エクストリーム ウィメン オードトワレの口コミ
ポートレイト フォー ウィメン オードパルファム
旅が好で写真にも情熱を注いでいるポールスミスの、その大事な思い出や情熱を想起させるフレグランスを再現している逸品。ボトルは旅を連想させる携帯型水筒のヒップ・フラスコをモチーフにした形状です。
- 香調:フローラル、グリーン
- トップノート…ベルガモット・ブラックティー・カルダモン・ブラックカラント・ピーチ
- ミドルノート…ワイルドローズ・ジャスミン
- ラストノート…ミルラ・ムスク
フルーティーとスパイシーさを織り交ぜた深みのあるフローラルが、まるで庭園にいるかのような雰囲気を醸し出し、そこにミルラやムスクが優雅さを加えてくれます。
ポートレイト フォー ウィメン オードパルファムの口コミ
ポールスミスの人気メンズ香水
エクストリーム メン オードトワレ
男性だけでなく女性からも支持されている、ユニセックスな傾向の作品。ライトな香りで明るく元気がいい印象なのでビジネスシーンにもおすすめです。
箱やボトルは、もはやブランドアイコンとなったマルチカラーのストライプが力強く描かれています。
- 香調:スパイシー、ウッディ
- トップノート…ローズマリー・ベルガモット・ナツメグ・カルダモン
- ミドルノート…ゼラニウム・ローズウッド
- ラストノート…トンカビーン・モダンムスク
トップノートは清涼感あるシトラスノートにちょっぴりスパイシー。ミドルノートではウッディが出てきて、甘さを感じさせながらどこか安らぐ雰囲気を醸し出します。そしてラストノートでは温かみが出てきます。
エクストリーム メン オードトワレの口コミ
ポールスミス メン オードトワレ
いまやエクストリーム メンに人気が集中していますが、グリーン系ノートが好きな方は初期のポールスミス メンもおすすめです。こちらは残りの在庫が限られているようです。
ポールが愛用しているアロマオイルとローションにインスピレーションを得て作られました。エクストリームよりもさっぱりとした爽やかさで、特に春夏には使いやすいと人気です。
- 香調:ウッディ、グリーン、アロマティック
- トップノート…ベルガモット・ブラジリアンオレンジ
- ミドルノート…グリーンフィグ・ラベンダー・バイオレットリーフ
- ラストノート…オークモス・ベチバー・サンダルウッド
トップノートは柑橘系のフルーティー。ミドルノートではグリーンやウッドが出てきて心地よさが感じられます。ラストノートでは落ち着いた雰囲気に包まれていきます。
ポールスミス メン オードトワレの口コミ
エクストリーム スポーツ オードトワレ
もともとはロードレーサーを目指していたポール。事故によってその夢は諦めることになりましたが、この香水にスポーツへの思いが込められているのではないでしょうか。スポーツに適している爽やかな香りを採用しています。
- 香調:シトラス、ウッディ、スパイシー
- トップノート…オレンジ・ベルガモット・ナナミント
- ミドルノート…ゼラニウム・ラベンダー・ブラックペッパー
- ラストノート…イノセンス・シダーウッド・トンカビーン
フレッシュでクールなシトラスのトップノートで始まり、ミドルノートではラベンダーもありながらもブラックペッパーでスパイシーな刺激。ラストノートではトンカビーンの甘さもありながら、シダーウッドで落ち着いた雰囲気になっていきます。
箱やボトルには、ポールスミスコレクションのクロノグラフウォッチが描かれています。
エクストリーム スポーツ オードトワレの口コミ
さいごに
今回はポールスミス(Paul Smith)の人気香水(レディース・メンズ)を紹介しました。
ファッション同様に、万人に使いやすいフレグランスを展開していますが、ありきたりにはならずにそれぞれの個性を持った作品に仕上がっています。
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