今回は、特に靴で有名な世界的ファッションブランド 「ジミーチュウ(JIMMY CHOO)」から発売されている、口コミで人気のレディース香水 『ジミーチュウオードトワレ』 と、簡単ながらメンズバージョンの 『ジミーチュウ マン オードトワレ』について紹介していきます。
その前にまずはブランドとしてのジミーチュウについて少しおさらいしてみましょう。
ジミーチュウのブランドルーツ
「ジミーチュウ」は、 マレーシア生まれの靴職人ジミーチュウとイギリス版モード・ファッション誌 VOGUEの編集者タマラ・メロンによって、1996年にイギリスで立ち上げられました。
ジミーチュウが作る靴はデザイン性が素晴らしいだけでなく、履き心地や品質もクオリティがとても高いので、セレブを中心に瞬く間に世界中に広がっていきました。そして高級な靴だけでなく、財布やバッグ、そしてファッションへと様々なジャンルに展開の幅を広げていきます。また2010年には大英帝国勲章を受章しています。
靴を愛用しているセレブには、故ダイアナ妃を始め、アンジェリーナ・ジョリー、ニコール・キッドマン、ナタリー・ポートマンなどがいます。特にピンヒールはエレガントでありながらも歩きやすく、レッドカーペットを歩く女優から高い評価を得ています。
また、アメリカで社会現象を起こした人気ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」や、映画でも「プラダを着た悪魔」の作中に登場したことで、さらに知名度を高めることになりました。
ジミーチュウオードトワレ(レディース)
全体の印象としては、トップはスッキリとした早朝から午前中の澄んだ空気感を思わせるフレッシュな印象があります。ミドルは女性らしいフローラル、最後は落ち着いて森林のような雰囲気で静かに消える香水です。発売は2012年になります。
世代的には20代から40代あたりまでにおすすめの香水だと思います。 若い人には大人の印象、 中 高年あたりでは若すぎない感じですね。
ジミーチュウは同じボトルデザインで、オードトワレの発売の前年2011年に「オードパルファム」もリリースしているので、幅広いシチュエーションで使えるシリーズとなっています。
ベネチアン・グラスをイメージしたボトルデザインは、気品がありながらも華やかさを忘れず、輝きのある女性にはピッタリなデザインでしょう。
ジミーチュウオードトワレの香り
- トップノート…ジンジャー・ペア(洋ナシ)・グリーンアコード
- ミドルノート…タイガーオーキッド・ティーローズ
- ラストノート…シダーウッド・ヴィヴラントウッド
立ち上がりは、万人向けの柑橘系は一切なく、代わりに鋭さを抑えた瑞々しさを感じさせるトップノートです。香りを通じて目覚めにアピールするので、朝から使える香水です。
ミドルノートはカトレア系に近く、印象としてはローズに近い成分のある種類から抽出されている香料を使用しています。従って、女性らしさを最も活動的な時間に合わせて香るように設計されているようです。
最後の針葉樹(シダーウッド)の香りは、一息を感じさせる非常に弱いフレグランスですから、メイクをしている状態ならワーキング中でその魅力を引き出せるのかもしれません。
西洋に多く見られるリッチな香りというよりも、軽さのあるふんわりとしたボリュームで、これが日本人の素肌には相性が良いので人気があるのでしょう。
続いて、香りについてもう少し補足を入れたいと思います。
洋ナシとジンジャー
トップノートの役割は、揮発性の成分が気化する際に邪魔になる人工的な香りを如何になくすかと、香水をつけた時の満足感をいかに引き出すかにあります。そのため柑橘系が非常に多いのです。
ジミーチュウのオードトワレは、青い未成熟のセイヨウナシの表皮とジンジャーの香りが最初に立ち上がります。拡散する強さとしては、この成分はそれほどの広がりを持っていないでしょう。
一方の柑橘系はミカンやオレンジが特徴的なように、離れていても香りは結構強いです。そういった意味では、ジミーチュウはやや控えめなので、これから香水にチャレンジしたい方は良い選択肢の一つになると思います。
タイガーオーキッドとは?
ミドルノートにあるタイガーオーキッドとは、世界最大のランの種類で、東南アジア原産であるためにジミーチュウの特徴として典型的なものです。シンビジウムの近縁で、もちろんマレー半島に自生しています。花色が黄色に濃茶の班模様があるため、”タイガー”と名付けられているのですね。
しかし種類としては野生種に近いランなので、シンビジウムとは違った甘さがあります。交配種とは違った印象に加え、多くの人に好かれるティーローズの香りと相まって、女性らしさを演出します。
シダーウッド
ラストノートのシダーウッドとは、針葉樹の葉ですから、他のウッド系よりも爽やかです。だからでしょうか、ルームフレグランスでも多用されています。
この香りが出てくるタイミングを逆算して、休憩時間などのリラックスタイムで感じられるようにしたいですね。
オードトワレだからこその使いやすさ
香水はアルコールや蒸留水に香料を溶かし込んで作る液体です。その香料の割合を賦香率と呼び、香料の濃度が高い順に、パルファム、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンに分かれます。
パルファムは高価であるばかりか、香りもかなり濃厚なので、滅多に使えるシチュエーションは無いでしょう。
次のオードパルファムも、持続性が非常に高いのですが、ドレッシーな場面以外では、グレードとの相性が良くありません。日本のように公的なパーティーシーンが少ない場合では、日常使いにオードトワレやオーデコロンが頻繁に使われ、人気も高いのです。
オードトワレは香水の中では中位となるグレードですが、程よく1日の中で最も気温が高い時間に香りが頂点となって消えていくので、 非常に使いやすい香水であると言えます。
ジミーチュウオードトワレは香りの中心も植物系であり、汗などと混ざってもあまり変なにおいにはなりません。ある程度は、香りを後から追加しても、基本的なミドルノートは維持されるので、非常に使いやすいオードトワレとなります。
ジミーチュウ マン オードトワレ(メンズ)
メンズバージョンは2014年の発売で、ブランド初のメンズフレグランスになります。
- トップノート…ラベンダー・マンダリンエキス・ハニーチュウメロン
- ミドルノート…パイナップルリーフ・ゼラニウム
- ラストノート…パチュリ
トップノートではアクアティックなフルーティーにちょっとスパイスが感じられます。ミドルノートになると、すっきりとしたアロマティックな香り。ラストノートではダンディーな魅力を醸し出します。爽やかですっきりとした中に、甘さと色気がある大人の男のかっこよさを演出できるフレグランスです。
ボトルや箱も、クラシカルながらスタイリッシュでクールな男らしさを感じるデザインになっています。男性へのプレゼントにもいいかもしれません。
ジミーチュウオードトワレの口コミは?
ここからは「ジミーチュウオードトワレ」の使用者の口コミをチェックしていきましょう。
参考:@cosme
甘さは控えめ
柑橘系じゃないのがいい
石鹸のような清潔感
男性から好評
非常に幅広い世代の女性に人気があり、多くは香水を使い初めてまだそれほどセンシティブな域まで達していない方が多く見受けられます。これから香水を使いたい人には、失敗の少ないのがオードトワレかもしれません。
「甘すぎない」という口コミが非常に多いので、これもフルーツ系でベリー・テイストを採用しない、このオードトワレは日本人に相性が良いみたいです。清潔な爽やかさを感じ、身にまとわりつく落ち着いたローズ的な雰囲気を楽めます。
口コミの中にあった、「甘すぎない香り」の根本は、やはりチャイニーズ・ローズの種類、ティーローズの香料を加えてあるのが影響しているでしょう。四季を通じて咲くこのバラは、その名の通り甘い紅茶の香りが特徴です。
背伸びしすぎない、かといって子供じみてもいない、女性の魅力として活気を感じさせるのも、ジミーチュウオードトワレと言えます。
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