優雅でエレガンス。高貴なイメージを漂わせる 「ニナリッチ(NINA RICCI)」 のレディース香水 『レールデュタン』 。
ダイアナ妃も愛用していたというその香りは、甘さのある女性らしいフローラルの中にも、上品で可憐で落ち着きのある知性的な側面を感じさせます。
また、映画『羊たちの沈黙』の中で、ジョディ・フォスター演じるFBI研究生クラリス・スターリングがつけていた香水としても有名です。同作中でも語られているように、冬の朝のような、冷たいけれど凛とした爽やかさを持っています。
今回は 『レールデュタン』 の香りと口コミをはじめ、 ニナリッチの他の人気香水 もまとめて紹介していきたいと思います。
ニナリッチの香水『レールデュタン』のコンセプト
コンセプトは 「平和」 。キャップには平和と愛のシンボルである鳩が二羽ついばみ合っている様子がデザインされています。商品名の 『レールデュタン』 はフランス語で 「時の流れ」 という意味で、発売された1948年の戦争後の新たな時代へ向けた希望が込められています。
時は流れましたが、当時と現代で共通する女性の芯の部分の静かな力強さと魅力を醸し出す香水です。長年愛され続けていることからも、まさに「名香」にふさわしい逸品でしょう。
『レールデュタン』の香り
- 香調:フローラル、スパイシー
- トップノート…ベルガモット・シトロン・ピーチ・ジャスミン・ガーデニア
- ミドルノート…ローズ・カーネーション・イリス・イランイラン・リリー
- ラストノート…サンダルウッド・ベチバー・シダー・クローブ・ブラックペッパー・ナツメグ・バニラ・ムスク
上品なフローラルベースのほどよい甘さに、きりっとしたスパイシー感もあり、雰囲気を締めてくれます。
トップノートはフローラルの中にリキュールっぽい大人の雰囲気。それが若干アルコールが強いように感じることもありますが、時間を置くとそれも和らぎ、ミドルノートからのいろいろな花が混ざった優雅なフローラルに包まれます。ラストノートはパウダリーに。
クラシカルでお淑やかな知性と落ち着きのある雰囲気で、まさに「レディ」にピッタリですね。
『レールデュタン』使用者の口コミ
長年愛用されている
まずこの香水の凄いところは、何と言っても 「長年愛用され続けている」 というところ。70年前に発売され、当時20歳だった人がつけていたとすれば今では90歳になるわけです。
毎年いろいろな新作が出て、その一方で諸々の事情から廃盤になっていく香水がある中、70年もの間愛され続けているのは、まさに「名香」です。
挙がっている口コミの中でも、「30年来使用しています。」「私が20代のころから使っています。」「亡き祖母が使っていましたが、今は母が使っています。」「娘に継いでいきたい香水です。」「親子3代の愛用品。」と、その愛され具合を証明するかのようなものが多くみられます。
カーネーションも入っているので、母の日にプレゼントする人も多いです。
時の流れを感じさせる
というエピソードがありました。
若いころから経験を経て大人になり、この香りが似合う大人に成長できたということでしょうか。まさに商品名の 「レールデュタン(時の流れ)」 を感じさせるエピソードです。むしろ、こういうことをイメージして名付けられたのではと思うくらいです。
香りの好みや相性は経験によって少しずつ変わってくるもの。ひとつ手元において、その時その時の自分にどういう印象で纏ってくるか確認しながら日々を送ってみるのもいいかもしれませんね。
高尚な香り
受ける印象の表現の仕方は人さまざま。 「上品」「お淑やか」「淑女」「エレガンス」「知的で落ち着いた雰囲気」 など。総じて高尚で高貴な雰囲気を思わせる言葉で表現されています。
そういうとちょっととっつきにくい感があるかもしれません。実際に「初心者には向かない」「使いこなすのは難しい」「これをうまく纏いこなせてこそ熟練者」という声も挙がっています。
ですが香り自体はとっつきにくいわけではなくて、「主張しすぎず上品」などの口コミがあります。ですが受け取り側が「上品な落ち着いた格好で美術館などで芸術鑑賞する淑女」といったイメージを持たれる傾向があります。
香らせ方次第で格式ばったイメージは和らげられるのですが、 着こなし方が難しい ところがあるようです。
フォーマルな場所が似合う
そういうこともあってか、似合いそうな場所に関連する口コミだと、 「友人の結婚式のときに付けていきたい。」「いいとこのお嬢様な印象を持たれたいときに付けて行く。」「深窓の令嬢というイメージ。」 などなど。
フォーマルな場所、あるいは上品なイメージを出したいときに付けていく香水。「遊園地デート」のような元気にはしゃぎまわる時ではなく、「美術館」「公園をお散歩」といった落ち着いた雰囲気の時の方がしっくりくるようです。
若い世代には合わない
そんな高尚・フォーマルなイメージからでしょうか、若い年代には合わないという口コミも多く挙がっています。
若い世代でも大丈夫
その一方で、若い子にも付けてもらいたいという口コミも挙がっています。
はしゃいだ元気な女の子というよりは、清楚なお嬢様な雰囲気ですので、活発な性格の人には使いこなすのは難しいかもしれません。そういう場合は普段使いではなく、親戚の結婚式などフォーマルな場所にピンポイントで使うのがよいでしょう。
大人向けの香り
活発なイメージではない分、大人向けの印象が強くなります。クラシカルで大人な淑女のイメージが大半です。 「高尚な香り」 をうまく纏わせるには、それなりの人生経験・大人の余裕・知性、そういったものが必要なイメージを受けます。
ですが、実際に使っている人は、それこそ普通の主婦やOLさんが多いのが実情で、そんなに敷居が高いわけではありません。はしゃいだ雰囲気も落ち着いて、大人の貫録を持っていれば大丈夫です。服装もハデハデしいものは避けた方がしっくりくるのではないでしょうか。
一方、日本では70年代から80年代にかけて流行った香水ということもあり、当時の若者世代のイメージがついているのかもしれません。そのためか、「50代以上の人がつけているイメージです。」「和服姿の中年以上の女性の雰囲気」という口コミもありました。
苦手に感じてしまうに人は、 「オバサン臭い」「昭和な印象」「古臭い」 印象になるようですが、気に入っている人からは、 「上品で可憐」「品のある色気」「教養のある印象」 となるようです。
この大人びたクラシカルな印象は魅力でもあり好き嫌いを分ける大きなポイントのようで、 「香り自体は素敵だけれども、今の私にはまだ似合わない」「年配のイメージではあるけれど、都市部の奥様というよりは田舎のおばあ様、といった感じで自分にはちょっと…」 と、香り自体は気に入っているのに使いにくいという内容の感想もありました。
ですが、 「良妻賢母なイメージ」 という人もいましたので、ちゃんと着こなせばかなりいいイメージを持たれそうです。
香りがきつい
歴史ある香水である反面、現行のものに比べると香りが強めの傾向があるようです。最近ではほのかに自然に香らせるのが主流になってきているので、それに比べるときつめだと思わせる口コミが見受けられました。
付け方に工夫をしている人が多く見受けられました。付けるのを下半身にすれば、鼻と距離がある分途中で和らいで、ちょうどいい強さになるようです。
「つけたてはきついけど、最初のアルコールが飛べば、優しく香る」 という人もいましたので、トップノートが苦手な人は、なおさら下に付けた方がよさそうです。もちろん付けすぎには注意しましょう!
近くで手に入らない
なかなか近くで手に入らいないという口コミも多く寄せられています。昔から愛用されているので一定の人気はあるのですが、近年の新作に押されて取り扱いを控える小売店もあるようです。
「母が探しているが、なかなか見つからない。」「フランスに出張の時にようやく手に入れることができた。」「ネットショップでしか手に入らない。」 との口コミがたくさん挙がっていました。
欲しいときには手に入れておかないと、この次いつ手に入るかわからないかもしれませんので要注意です。
ニナリッチの人気香水はレールデュタンだけじゃない!
ニナリッチには今回紹介した『レールデュタン』以外にも人気の香水がありますので、ここで併せて紹介したいと思います。
ニナ
銀色に輝く茎と葉が付けられた、まさにリンゴのような可愛らしいフォルムのボトル。それはまるでロマンティックな香りを詰め込んだリンゴです。
- 香調:フレッシュ、フローラル、フルーティ
- トップノート…カイピリーナライム・カラブリアンレモン
- ミドルノート…アップルトフィー・ピオニーペタル・ムーンフラワー・プラリネ・バニラインフュージョン
- ラストノート…アップルウッド・ホワイトシダー・コットンムスク
瑞々しくフレッシュな印象に始まり、花と果実の甘さが絶妙なバランスで徐々に広がります。そして最後には甘さを残しながらも落ち着いた感触に包まれていきます。
ニナの口コミ
ニナ ロー
ニナの妹的位置付けの『ニナ ロー』。ボトルのフォルムは同じで、色合いが薄いピンクになっています。
- 香調:フレッシュ、フローラル、フルーティ
- トップノート…アップル・グレープフルーツ・マンダリン・ネロリ
- ミドルノート…ウォータリーアコード・ガーデニア・チェリー
- ラストノート…ムスク
フレッシュでフルーティなトップノートに始まり、アクアティックなフローラルへと続きます。ラストノートはセンシュアルなムスクで、まるで少女から女性への変化のよう。
ニナ ローの口コミ
プルミエ ジュール
マルセル・プルーストの長編小説『失われた時を求めて』の第七編『見出された時』にインスピレーションを受けて作り上げられた作品。フランスの伝統的なお菓子「ホワイトドラジェ」をイメージした香りです。
- トップノート…クチナシ・イエローマンダリン
- ミドルノート…スイートピー・オーキッド・バニラ
- ラストノート…ムスク・サンダルウッド
爽やかさのあるマンダリンに、柔らかくて甘さのあるスイートピーのフローラルが重なり、それをラストでムスクが包み込みます。
プルミエ ジュールの口コミ
まとめ
今回は「ニナリッチ」のレディース香水『レールデュタン』とその他人気香水を紹介しました。
ダイアナ妃が愛用していたこともあり、高貴なイメージの香水ですが、セレブにしか似合わないというわけではありません。実際にはそこまで敷居が高いわけではなく、大人としての落ち着き持ち合わせていれば香りを着こなすことができます。クラシカルな分、伝統的というか格式ばった印象が先行しているだけのように思えます。
また、ボーイッシュな格好でつけてみるなど、あえて外した付け方をしている人もいます。応用次第でいろいろなアクセントがうまれてくるので、いろいろと試してみても変化を楽しめそうですね。
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