メンズ香水の金字塔 と言われる クリスチャンディオール の 『ファーレンハイト』 。
ファーレンハイトは温度の単位「華氏」のことです。摂氏が水の融点沸点の百等分に対して、華氏はヒトの基本的な体温を100とした人間中心のスタンス。
それを商品名にしているこの香水は、まさに付ける人を中心とした温度感、もっと言えば、 付ける人独自の世界観 を表しています。どこか孤高の存在。そんなところから、 付ける人を選び、好き嫌いがはっきりする傾向が強い です。
しかしながら、そんな独特の存在故か、はまる人はとことんはまってしまいます。メンズでありながら女性の使用者もいるくらいです。
個性的な世界観を纏わせる、クリスチャンディオールのメンズ香水『ファーレンハイト』の香りと口コミを紹介します。
ディオールの香水『ファーレンハイト』の香り
製品名の『ファーレンハイト』は、温度を表す 「華氏(°F)」のファーレンハイト氏。そこから連想されるように温度感を印象付ける香水です。
はじめは瑞々しい柑橘系でどこか涼し気。そこから時間がたつにつれて、花が咲き、森林に包み込まれた優しい暖かさを、威厳的な雰囲気さえも感じます。
ですがどこか甘さもあって官能的、まるで熟成されたウイスキーのような大人のセクシーさも醸し出します。
ボトルもオシャレと好評。そのオレンジ系のグラデーションを、黒から暖色への変化が、香りの温度感の変化とも受け取ることもできます。ですが、そこから夕陽のイメージをくみ取れば、静かだが落ち着いて包容力のある様を感じ取れます。
- 香調:ウッディ
- トップノート…ベルガモット・ラベンダー・レモン・キンモクセイ・マンダリン、など
- ミドルノート…ジャスミン・スズラン・シダーウッド・サンダルウッド・バイオレット、など
- ラストノート…アンバー・パチュリ・レザー・ムスク、 など
トップノートでは瑞々しさのある柑橘系が顔を出します。爽やかさもありますが、苦手な人はここが青臭いと感じてしまうこともあります。ミドルノートではフローラルとウッディが顔を出し、落ち着いた温かみのある大人の香りになっていきます。ラストノートではレザーも顔を出してきます。そしてそれら全体をムスクが包み込む、優しく甘い雰囲気となります。
人によってはミドルノートとラストノートの変化をあまり感じず、後半全体として、樹木に優しく包まれた雰囲気になるようです。
ウッディノート特有の男性ぽさ、重めで落ち着きのある、それでいてセクシーさもある香りです。
柑橘系・フローラル・ウッディ・レザー・ムスクなどとても複雑な香りで、まさに個性的な香水と言えます。それ故か、人を選び、また好き嫌いも分かれます。
ファーレンハイトの口コミ
個性的な香り
口コミを参考にしてみると、とにかくいろんな言葉でこの複雑で奥が深い個性的な香りを表現しています。
- よく言えば花・草木系、悪く言うとカブトムシや瓜といった感じ。
- トップはキュウリ、瓜系が強い。
- 苦手な人には、昔懐かしい「ポマード」と感じると思う。
- トップを抜けると、そこは森林だった。夏の雨後の森林のようなイメージ
- けぶった木の匂いがします。
- ウイスキーを入れている樽。アルコールがしみ込んだ大人の匂い。
- ウイスキーをこぼした革ジャン。
- お香みたいな感じ。
- オイル交換の時の匂いです。
- ガソリン的ななにかを感じる。
- ゴム臭。タイヤの匂いがします。
- レザーの臭いがします。癖はない感じです。
- いい意味でのオジサン臭がする。
- テスター嗅いだ時はカメムシの臭いだった。
などなど、様々な言葉で表現してくれています。クリスチャンディオールの中でも個性的で、 あまり嗅ぎなれない新鮮さ もあります。
レザーはラストノートですが、人によってはトップノートから感じる人もいるようです。いろいろな要素がありとても複雑なフレグランスですが、その分奥深く独自の世界観を持っているとも言えます。
トップノートがきつい傾向があり、そこで苦手と思いう人も多いようですが。
テスターでカメムシを感じた人も少し時間をおいてミドル以降を確認してみてください。
女性に好かれる香り
とても女性から好かれている印象を受けます。
旦那・彼氏に付けてもらう
他の女性も好んでしまうので、他に行かないように締めるところは締めておかないといけませんけどね。
肌に直接つける
もともといろいろな香りが混ざっている独特さですが、自分自身の個性をその中に混ぜることで、世の中に一つだけの「コレが俺だ!」的な個性が出てくるのでしょうか。
「香りが気に入ったから付けているだけでは香水に着られてるだけ。自分で着こなせるようにならないと、使いこなせているとは言えない!」と力説している方もいました。
似合う男性像は?
「大人の懐の大きな男のイメージ」「仕事ができる上司」「知性的だけど落ち着いていて、どこか影がある雰囲気の男性」「仕事も遊びも、スマートにこなす男性」といったイメージを、似合う男性像としてあげている人がいました。
具体的な有名人だと、故・岡田真澄さんのイメージが一番共感を得ている男性像でした。岡田さんのイメージだとオジサマな雰囲気で、若手にはまだ難しいのか、というと、必ずしもそういうわけではありません。
- 30代以降の男性が、スーツ姿でピシッと決めていればしっくりくると思います。
- 20代のころから使っています。
- 20代から30代の人がつけているイメージ。
若い世代でも大丈夫という声もたくさんいます。ただ、傾向としては 「10代~20代にはハードルが高いかも」 とったように、ちょっと大人向けのようです。
意外と女性もつけているが…
メンズですが女性でも使っている人がいます。ですがこの香水は「ややユニセックス寄り」と評されるような女性的な雰囲気はあまりありません。付けすぎると「キミかと思って振り返ったら、まったくしらないおっさんだったよ。」なんてことも起こるようです。注意が必要です。
付ける女性のイメージとしては、「お堅い雰囲気の女性」「気取らないけどかっこいい雰囲気の女性」がイメージされるようです。もし「かわいらしい女の子」がつけていたら「パパのところにお泊りしてきたの?」的な印象になってしまうようです。
レディースものと違った落ち着きと甘さがあったり、ウッディの雰囲気が気に入って女性がつけているようですが、基本はメンズなので、やはり違和感があるようです。
「やっぱり男性から香った方がまろやかさとかが出て芳醇でいい。悔しい!」という人もいるくらいです。よっぽど香りが気に入ったんでしょうね。
付ける場合は、あまり強くしてしまうとオッサンになってしまうので、下半身などに付けて、強く出ないようにした方がいいですね。
衣服や肌には付けない
主に女性の使い方ですが、自分の肌や衣服には付けないで、ハンカチ・タオルといったものに付けているという人もいました。ちょっと汗をぬぐう時に匂いを嗅いぐ。匂いを嗅ぎたいときだけ、ハンカチを取り出して嗅ぐ、などの使い方のようです。
下手にオジサンになってしまうよりは、嗅ぎたいときだけバッグから取り出して、といった使い方にした方が無難かもしれませんね。
好き嫌いが大きく分かれる
どの香水でも言えることではあるのですが、これに関しては、その差が大きいようです。「まとめ買いした時に試供品でもらいました。家族全員が「無理!」と言っています。だから自室のアロマとして使っています。。。」なんてケースもあります。
単に雰囲気が合わない意味で「俺にはちょっと無理なタイプ」「敷居が高かった。」という人もいる反面、「旦那に付けました。。。匂いがダメでした。。。」との方もいます。 体温などの個人の性質で合わないこともある ようです。
もともと、柑橘・ウッディ・レザーといった様々な要素が混ざり合っていますので、好き嫌いの差が大きいのは当然です。それでも「〇〇の部分が苦手」と具体的な要素を挙げているものは少なかったので、合わさった香りが生理的に合わない結果になってしまったのでしょうか。
数少ない具体的な苦手ポイントはトップノートの部分です。瓜っぽい感じがあり、それが苦手な人には無理かもというものです。先にも述べましたが、トップノートは比較的飛びやすいので、付け方次第で対応できなくもないです。一度ミドルノート以降も試してから好き嫌いを判断してもいいかもしれません。
持続時間は長い
持続時間が長い傾向にあるようです。もし付けすぎてしまった場合、強く出すぎておっさん臭くなってしまった上に、それが長時間続く事態になってしまいます。はじめは足元とかに付けて自分の体ではどのようになるかを少しずつ試してみるのがいいでしょう。
「男の人の胸元からコレが香ったら、それでもう落ちてしまう。そのまま抱きしめてほしい。」という人もいるくらいなので、自分にとっての適量を調べつつ、自分の魅力を長時間放てるようにしましょう。
ルームフレグランスとしても、長時間持つのはいいかもしれませんね。寝る前に付けて朝起きてもほのかに残っているれば、幸せな気持ちで一日を始められるかもしれません。
店頭でなかなか手に入らない
置いている店舗が少なくなってきている、との口コミもちらほら。旦那用に買っているのに近くで購入できなくなったという奥様もいました。もしお気に入りでしたら、見つけ次第ストック分で購入した方がいいかもしれません。
また、そういう点も含めて使っている人も少ないようです。
使っている人が少ない分、自分だけの個性が、より出せるかもしれませんね。
まとめ
今回はメンズ香水の金字、クリスチャンディオールの『ファーレンハイト』を紹介しました。
製品名の通り温度を感じる香水です。時系列とともにはじめはクールだった印象が温かみを帯びてきます。その温かみの中に、ウッディの包み込むような優しさや甘さが出てきます。
瑞々しさからウッディな落ち着きに変わるのは、まるで雨上がりの森の中、雨で涼しかった空気が陽の光で暖まって、その森に包み込まれていくような印象を与えます。
その森の不思議な魅力に包み込まれると、誰しもが身も心も委ねたくなります。そんな人を引き付ける優しさと甘さが、この香りを纏った男性に女性を引き付けるのではないでしょうか。
使っている人が少ない今が狙い目!森にそれぞれの個性があるように、貴方も自分だけの個性を醸し出しましょう!
コメント