マドモアゼル・シャネルの誕生日である8月19日。その重要な数字から名付けられた、 シャネル の中でも特別な香水が 「No.19」 、いわゆる「シャネルの19番」ですね。
シャネルの5番 は世界一有名な香水ですが、この「No.19」も、 「かけがえのない存在であるためには、常に人と異なることが必要である。」 とマドモアゼルが残した言葉の通り、唯一無二の香水となりました。
その『No.19』が現代風に再解釈されてリリースされたのが、今回紹介する 『No.19 プードレ』 です。
オリジナルの「No.19」ではグリーンが強くちょっととっつきにくいところがありましたが、それが和らぎ、さらにパウダリーな甘さも加わり、とても使いやすくなったと好評です。
「No.19」が使いにくくて敬遠していた人でも、この現代版No.19 プードレから試して、シャネルの神髄を着こなしてみませんか?
それでは歴史あるシャネルの香水「No.19」の簡単なおさらいと、それと比較した現代版『No.19 プードレ』の香りと口コミを紹介していきます。
シャネルの香水「No.19」と現代版『No.19プードレ』のコンセプト
↑このオリジナルの「No.19」が 「当時の求められる女性像」 を表しているとしたら、今回紹介する現代版の『No.19 プードレ』は、 「現代に求められている女性像」 を表しています。
時代を経て現代風に解釈された本商品では、オリジナルに使われていたガルバナムを基調に据えつつもそれを抑え、イリスパリダやホワイトムスクが加わって、よりまろやかになっています。
「香りの宝石」 と称されるイリスパリダでパウダリーな香りが、ときにキツいと言われていたガルバナムを優しく包み込み、とんがった印象を抑えています。またホワイトムスクの清潔感で上品さをさらに醸し出します。
↓こちらが「No.19」の現代版にあたる 『No.19プードレ』 です。
No.19 プードレの香り成分
- 香調:パウダリー、グリーン、フローラル
- トップノート…ネロリ・マンダリンオレンジ・ガルバナム
- ミドルノート…イリス パリダ・ジャスミン
- ラストノート…ベチバー・トンカビーン・ホワイトムスク
トップノートではオリジナルのNo.19と違いグリーンぽさが抑えられていて、ツンとくる感じが和らいでいます。 オリジナルで男性っぽさを感じた人も使いやすくなっています 。
ミドルノートでのジャスミンなどからフローラルと、イリスでパウダリーな甘さも出てきて、グリーンとパウダリーとフローラルが絶妙に混ざりり合います。
ラストノートではホワイトムスクで落ち着いた雰囲気の中、グリーンやパウダリーも残った優しい香りとなります。
トップノートからラストノートまで上品に、そしてふわっとしたやわらかな女性的な雰囲気を醸し出します。
オリジナル「No.19」と現代版『No.19 プードレ』の共通点と相違点
『No.19 プードレ』はオリジナルの「No.19」を現代風に再解釈したものです。とは言っても根底にあるコンセプトは同じ。そのためか「ガルバナム」がトップノートに含まれて、グリーンを基調としていることも共通しています。
ですが、この「ガルバナム」の配合が減ったのでしょうか。トップノートで強めだった グリーンがオリジナルより弱くなり、親しみやすくなった のが一番特徴的な変化です。
その分 パウダリーな甘さが加わりました。 イリスのパウダリーでガルバナムのグリーンを包み込んでいる印象も受けます。今までのクールでスマートな印象だったものが、パウダーに包まれたことで角が取れて丸くなった印象。それでいて確実に存在するグリーンが 芯の通った女性という雰囲気 を表します。
この違いが、 「求められている女性像」 の再解釈ではないでしょうか。
また同じくミドルノートではジャスミンのフローラルを感じることもできます。弱くなったと言ってもしっかりと存在感があるグリーンとフローラルとがうまく調和しています。この調和によって、オリジナル「No.19」の持つクラシックな部分と現代的な部分の両方の雰囲気を感じることができます。
トップノートのグリーンから始まり、ミドルノートでのパウダリー・甘さ・フローラルと、香りの変化が大きいのも特徴的です。
オリジナルにあったクラシカルな部分が「大人っぽい」と感じ、まだ自分には合わないと思って敬遠していた人でも、プードレなら使いやすいのではないでしょうか。
オリジナルの「No.19」の愛用者からは 「まったくもって別物」 という声も上がる程です。グリーンが強すぎてダメだった人も、試してみてはいかがでしょうか。
No.19 プードレの口コミ
パウダリーな香り
グリーンを抑えたことで際立ってくるパウダリーに関してコメントを寄せている方がいました。グリーンを包み込むことで、丸くて華やかな印象を与えてくれます。 「オリジナルのパウダリーバージョン」 と評する人もいるくらい、パウダリーさは特徴的です。
- おしろいをはたいたような感じです。
- 清々しいトップを抜けると、イリスのパウダリーな甘さが出てきます。
- ミドルでパウダリー。ラストでは少し収まってグリーンがまた出てくる
- 透明感がある、上品で優しいパウダリーです。
- グリーンの優しいパウダリーです。
- グリーンと混ざって石鹸ぽくなります。
中には合わない人もいて、 「パウダリーからオバサマ感を感じてしまう。」 という人もいました。人それぞれですが、パウダリーなところが印象に残るのは間違いないようです。
甘さもある
パウダリーはイリスによるものですが、そこから甘さも感じ取られます。パウダリーで濃厚ながら甘い香りですが、それがグリーンさと相まって、適度な甘さとなり嗅ぐ人を魅了します。
またパウダリーグリーンで、石鹸のような爽やかな印象を受ける人もいます。パウダリーが苦手な人でも大丈夫だったという人もいるほどです。
ムスクとウッディ
ラストノートのムスクと、ウッディについての口コミがありました。ミドルノートでの甘さも残り、ラストノートでは暖かな優しい余韻を味わえると好評です。ムスクが素晴らしいという人もいました。
ただ、 「意外とムスクが強い」 という人もいましたので、苦手な人は注意が必要かもしれません。
イリスは根から香料をとることもありウッディなところもあります。ですが、えぐみがなくジャスミンなどで軽やかになり重すぎることもなく、上品に香りを形どります。ウッディさにはガルバナムも関係していて、そのためかオリジナルよりもウッディさは弱くなり、男性的な印象も和らいでいます。
仕事でもつかえる
オリジナルよりもグリーンが弱まり、甘さが出たことで使いやすくなりました。その分、周りに与える印象も柔らかくなったと言えます。そのためか 「仕事に付けていっても大丈夫」 という声多数。
「付けていったら、それなんの匂い?と聞かれた。」とか 「いい匂いですね、と好評でした。」 ともちらほら。
とっつきにくさや、ある意味での古臭さなどが軽減されているので、 使いやすさは格段に上がっている と思います。
「爽やかで凛としたイメージ」という人もいましたので、うまく着こなせばいい印象を与えることができるでしょう。「自分が上品になった気持ちを味わえる」「仕事がはかどります。」などの人もいました。
苦手な人もいる
気を付けなければいけないのが、香りを苦手な人もいるということです。「自分では匂いはしないのに、周りからは匂いがすると言われる。」
ずっとつけてると自分では感覚がマヒして気付かないこともありえますが、この香り自体が周りに広がりやすいようなので、付ける量は注意しないといけません。
グリーン系が苦手な人には 「床屋の匂い」 。パウダリーが苦手な人には 「年配の化粧が濃い人」 。などの印象を受けたようです。
香り自体がきつい
拡散力もさることながら、香り自体がきつめのようです。良くも悪くも、そこが「シャネルらしさ」だったりすることもあります。オリジナルほど強くはなく、シャネルの中では弱い方かもしれませんが、付けすぎには注意しましょう。
「部屋に吹いたら、その部分だけずっと匂いが残ってた。」「香害になりかねん。」という人もいました。何事もほどほどが一番です。
画期的なスプレー
付けすぎないようにしているのでしょうか、スプレーがとても特徴的です。 きめ細やかな霧状で噴出されるつくり となっています。従来のスプレーより拡散されて噴出され、一か所にたくさん出てしまうことがありません。
肌になじみやすいということもあり、とても高評価です。
一年中使える香り
似合う季節は特になく、「一年中使える」「夏でも大丈夫」「夏に纏っても重くない」「秋冬な感じ」「冷たい空気に合いそう」など、どの季節においても合いそうというコメントが挙がっています。若干秋冬に合うとの声が多い傾向でしたが、一年を通して問題なく使えると言えます。
やっぱり大人のイメージ??
ブランドイメージもあってか、「大人の香り」というイメージが強くあるようです。
「30代がちょうど似合う。」「30代半ばにして、ようやく自分が香りに追いついた。」など、30代を中心に似合いそうという印象の口コミが目立ちます。
「オリジナルが大人っぽくて合わなかった人は、こちらを試してみてもいいのでは。」との口コミもあったにも関わらず、イメージ的にはある程度キャリアがある年代のイメージです。
ですが中には「10代後半から20代前半の人でも素敵だと思います。」という人もいました。
香りに見合った上品さを出せる人なら若くても大丈夫そうです。が、オリジナルより敷居が低くなっているとはいえ、やはり見合った貫録が出るのが30代くらいからという印象ですね。
まとめ
今回は歴史あるシャネルの香水「No.19」とその現代版にあたる『No.19 プードレ』を紹介いしました。
プードレは現代風に再解釈された、いわばリニューアルバージョンです。ですが決してオリジナル版がよろしくないということではありません。とっつきにくかった部分を改良して親しみやすくして、より一層シャネルのよさを解ってもらいたかったのではないでしょうか。
プードレをきっかけに歴史あるシャネルの名香「No.19」に興味を持って試してみる。あるいは、昔はまだ似合わないと思っていた香りが、ひとつ段階を挟むことで親しみやすくなっていた。ということもあるのではないでしょうか。
オリジナルが合った人も合わなかった人も、プードレを通じてシャネルの神髄を再認識してみましょう。
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